サッカーで10番といえば、チームのエースが付ける、9番といえば、ストライカーがつける、という具合に、番号によって、イメージするものがあります。そんな中でも、背番号にこだわりを持っていた名選手、現役選手を紹介します。
①ヨハン・クライフ(14番)
クライフのおかげで、一躍有名になった番号が14番です。なぜ、クライフは14番をつけるようになったのか?それは、クライフがアヤックスに所属していた時代のエピソードからです。
試合前、チームメイトが自分のユニフォームが無く探していた為、フは、自分が付けるはずだった、9番をそのチームメイトに譲り、たまたま余っていた14番をつけて試合に出場しました。
その試合でクライフは大活躍をしたため、14番がすっかり気に入り、それ以降14番を付けるようになったそうです。
あの14番が、チームメイトにユニフォームを貸したから、とは、意外ですね。
ちなみに、この14番に影響を受けたのが、バロンドールを受賞した、クロアチア代表MFのルカ・モドリッチです。2016年にクライフが亡くなった際には、オランダ代表の14番のシャツを持って、SNSに投稿し、クライフの死去に哀悼の意を表したほどです。
②クリスチアーノ・ロナウド(7番)
CR7というブランド名を作るほど、すっかりイメージが定着しているのが、ポルトガル代表のエースクリスチアーノ・ロナウドの背番号です。しかし、ロナウドが背番号7を付けるようになったのは、意外な理由でした。
ポルトガル期待の星として、ヨーロッパのビッグクラブから注目を集めていたロナウドが、イングランドの名門、マンチェスターユナイテッドに移籍したのが、2003年8月です。
当時18歳のロナウドの移籍金は、1,224万ポンド(約18億円)でした。この金額は、当時の10代選手に支払われた移籍金としては、過去最高額でした。
ロナウドの背番号7は、マンチェスターユナイテッド時代で強く印象づけられましたが、背番号7を付けることになった、エピソードも意外な内容です。
ロナウドがマンチェスターユナイテッドへの移籍が決定した際に、希望した番号は、ポルトガル時代に付けていた28番でした。しかし、当時マンチェスターユナイテッドの監督だった、アレックス・ファーガソンから、「君に7番を付けて欲しい」と説得されたそうです。
マンチェスターユナイテッドの7番といえば、5人目のビートルズと言われた、ジョージ・ベスト、キングと言われた、エリック・カントナ、そして貴公子、デイビット・ベッカムなど、マンチェスターユナイテッドのエースが付けてきた番号です。
そこから、7番が完全にロナウドの番号になり、今も7番をつけ続けています。
③本田圭祐 4番
日本代表の4番でおなじみになったのが、本田圭祐です。こちらの背番号も、エピソードがあります。
プロ入りした名古屋グランパスでは24番、その後移籍したチームでは、02番、7番、10番、18番、29番と様々な番号をつけています。日本代表で4番をつけた理由を、本田圭祐が以下の様に語っています。
「もともと18番は与えられた番号。好きか、好きじゃないかと言われれば、あんまり好きじゃない。好きな番号を聞かれたら、前から言っているけど、10番。でも10番は決まってるでしょ。現実的に面白い番号が何か考えたら、3か4が好きかなと思って」
この当時の日本代表は、ユニホームがアディダス提供だった為、アディダスとスポンサー契約をしていた香川真司が10番を付ける事になった様です。そこで、それ以外の番号、となった際に、3番か4番という選択になったそうです。そして、このように続けています。
「周りは違和感があるというけど、その違和感は常識にとらわれているから。
4番が守備的というイメージを払拭したいし、4番が日本でエースストライカーの番号になってもいい。そこは俺が変えていければ。初めて4番で点が取れる選手になれれば
面白いかなと」
つまり、全くこだわりがなく、なかば消去法のような形で、4番になったということです。
しかし、それを、4番でエースストライカーになる、とポジティブに持っていくあたりが本田圭祐らしいですね。
④大空翼 28番
最後は、少しおまけです。
大空翼、といえば、サッカー漫画、キャプテン翼の主人公です。
漫画の中で、大空翼はバルセロナに入団しています。その翼がつけている番号が28番です。
なぜ28番かというと、実は2+8番という意味なのです。
漫画の中で、翼がバルセロナに入団した際に、バルセロナには、ブラジル代表の10番である、リバウールが10番をつけており、そこで翼がつけたのが、足して10になる28番でした。
ちなみに、翼より前に、同じような経緯で背番号をつけた選手がいます。
それは、元チリ代表のイバン・サモラーノです。
1998-99シーズンにイタリアのインテルミラノに所属していたサモラーノでしたが、イタリア代表のバッジオが移籍してくることになりました。バッジオが10番になり、それまで10番を付けていた
ブラジル代表のロナウドを9番、とになり、サモラーノが付けていた9番をロナウドに譲るというか、半ば強引に奪われた形になりました。
そこで、サモラーノは、18番を選択し、1と8の間に+をつけ、「気持ちは9番」とコメントしました。
しかし、このサモラーノ以降18番はFWの番号として定着しているので、わからないものです。
背番号に関して、こだわりがある選手に関して調べてみましたが、きっかけとしては、そんなこと?というものでした。
しかし、それを自分の背番号のイメージにしているのは、その選手の活躍度合いと言えると思います。